Graduate

2006年大学院版画コース修了

和田典彦

株式会社毎日オークション

  • 経歴

    1981年

    大阪府生まれ

    2004年

    武蔵野美術大学油絵学科版画専攻卒業
    同大学大学院版画コース入学

    2006年

    同大学大学院版画コース修了
    株式会社毎日オークション入社

  • Q:どんなお仕事ですか。
    A:全国の画廊やコレクターのお客様より美術品を御預かりして、ネットオークションではないライブ型のオークションで売買しています。オークションカタログを作成し、お預かりした作品をより高く売れるように戦略的な見せ方を提案するのも仕事の一つです。
  • Q:ムサビの版画で学んだことで印象に残っていることをお聞かせください。
    A:ムサビでの制作時間は密度の濃い時間だったと思います。自分をとことん追及し見つめる事ができました。 また、今の仕事では版画作品を数多く扱います。学生時代に経験した様々な版画の技法はオークションの仕事で、お客様と営業トークする上でも版画の経験があるというのは、説得力があり、とても大きな武器となっています。
  • Q:将来、お仕事をどんなふうに展開したいですか。
    A:今は主に絵画、版画、彫刻のジャンルを担当していますが、他に日本古美術、お茶道具や西洋骨董等のジャンルのオークションもあるので、オールマイティな営業をめざしています。 オークションというのは基本的にはセカンドマーケットです。そこには作家の思いやコンセプト等はほとんど反映されないシビアな業界です。入社時はそれで随分と戸惑う事も多かったです。 流れ作業になりがちな仕事ですが、作家の思いを少しでも理解し美術品を次の所有者へ渡していければと思います。
  • Q:今、ムサビで版画を学んでいる後輩の学生、或いは、これから版画を学ぼうとする受験生の皆さんにメッセージをお願いします。
    A:油絵と違い、殆どの版種には大掛かりな道具が必要かと思います。社会にでるとそれらに触れる機会は稀だと思います。また工房の道具等を共用で使うという経験は、今になって思うとすごく大きな勉強になったと感じています。自分ひとりで制作しているだけでは身につかない責任感を得る事が出来たと思います。 学生でいられる期間はあっという間です。社会に出てからが本当のスタートです。作家活動するにせよ就職するにせよ、間際になるまで迷うことでしょう。勉強や制作に励む時間を大事に、友達といる時間を大事にして生活してもらえればと思います。