Graduate

1990年大学院版画コース修了

山本麻友香

画家

  • 経歴

    1964年

    岡山県に生まれる

    1990年

    武蔵野美術大学大学院造形研究科版画専修修了・優秀賞

    1998-1999年

    文化庁芸術家在外研修員としてイギリスに滞在

  • 個展

    1992年

    藍画廊(東京)

    1993年

    ギャラリー椿 (東京)(以降94,96,98,00,02,03,04,06,08,10,12)

    1995年

    コウイチファインアーツ(大阪)
    アートとともにー寺田小太郎コレクションー/府中美術館

    2007年

    Canvas International Art (アムステルダム/オランダ)(以降09,)「クロスロード―共鳴する美術―」/倉敷市美術館

    2009年

    Gallery SP(ソウル/韓国)Soka Art Center(台北/台湾)CIGE "Mapping Asia" (北京/中国)

    2010年

    岡山県立美術館 「岡山・美の回廊」

  • パブリックコレクション

    町田市立国際版画美術館、武蔵野美術大学、
東京オペラシティアートギャラリー、府中市美術館

  • bird

    Etching, aquatint,23×30cm

  • Blue pond

    F150,oil on canvas

  • calf

    Etching, aquatint,30×35cm

  • new cow

    F60 Oil on Canvas

  • pink bear

    F60、oil on canvas

  • Q:現在、油絵を中心に制作されていますが、ムサビの大学院で版画を学んでいた頃のお話を聞かせてください。
    A:私は院で銅版画を専攻したのですが、油絵科の学部のときとは違って生徒数もそんなに多くはなかったな。その頃の仲の良かった友人とは今も親友です。あと、生徒と教授の距離が近かったように思います。濃く学べた時間でした。生徒一人一人がまったく違うタイプの作品をつくっていて、お互いの技法などを教え合ったり、インクや紙についての情報交換もしていました。
  • Q:版画を学んで良かったことはなんですか。
    A:大学で版画のスキルを身につけたことはありがたかったなと、今になってよく思います。たくさん引き出しがある方がいいと思います。例えば、デヴィッド・ホックニーさんやキキ・スミスさん、デヴィッド・シュリグリーさん、日本では奈良美智さんや村上隆さん達の仕事をみて見ると表現の素材が多岐にわたっているのが分かると思います。
  • Q:油絵だけでなく、版画も制作されるのはどうしてですか。
    A:銅版画特有の表現が好きなんですよね。紙の上にプレス機で圧された表現が好き。普段油絵を描くことが多いのですが、この絵は銅版画で表現したいと思うときがあるんです。
  • Q:今、ムサビで版画を学んでいる後輩の学生、或いは、これから版画を学ぼうとする受験生の皆さんにメッセージをお願いします。
    A:このインタヴューでこんなことを言うのはどうかと思いますが、個人的に思うことを。
    「版画家」を目指さないでほしいなと。最終的にこれしかないと思って「版画家」になっていたというのであれば話しは別ですよ。しかし、はじめから版画しかつくらないって決めてしまうと視野を狭めるだけなんじゃないかと思います。
    また、版画のスキルを身につける事は作家の視野を広げることになると思います。
    最後に、これから版画を学ぼうと思っている方、今まさに学んでいる方へ。たくさん失敗してください。版画制作は失敗がつきものです。なぜ失敗したか判断し、(インクが硬い?プレス機が緩い?銅板の温度?腐食液の濃度?松脂の溶かしすぎ?)次の行動に移るには積み重ねて来た経験が必要です。その経験がスキルとなって身についていくのです。